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航空事情ミニレポート

 

アルファーアビエィションがお届けする航空に関する豆知識


#77 「プロペラ不均衡荷重」(2013/11/18)

アルファーアビエィションの飛行教官、整備士がお届けする毎回大好評の航空豆知識。
今回は「プロペラ不均衡荷重」についての知識をお届けします。
少し難しい単語が出てきますが、当校の訓練生は座学でしっかりと教わり理解します。

プロペラ不均衡荷重
飛行機のプロペラ特性についての知識を続けます。
1 プロペラ後流作用
2 プロペラ不均衡荷重
3 ジャイロ効果
4 トルクの反作用
今回は2のプロペラ不均衡荷重についてご紹介します。

前回のおさらいですが、プロペラ後流作用の最も顕著に発生するのは離陸する時であり、誰もが左に偏移することを体験するので、パワーの入れ方にも注意が必要です。

さて、今回のプロペラ不均衡荷重は一般にP-ファクターと呼ばれるものです。
これは、高出力、低速の定常飛行を行う場合、機首を左に振ろうとする現象です。
低速時は迎角(プロペラにあたる空気の角度)が大きく、飛行する方向と推力軸との角度が大きく、プロペラ面における推力分布が右半分で大きくなり、この現象が発生します。
特に、顕著なのが離陸浮揚時の機首上げ時です。この時は、エンジン出力、迎角も大きくP-ファクターも確実に発生するため、これに負けないように、右ラダーを使用した目標保持の操作が必要になります。

まとめると離陸時は、離陸滑走においてプロペラ後流作用、さらに離陸浮揚時にはプロペラ不均衡荷重が影響します。
いずれも右ラダーで修正することから、アルファーアビエィションの飛行機訓練生は特性を体得し、それに負けない操作を実施しています。

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